この本はアウトドア用品で有名なパタゴニアの歴史本といか、創業者の自伝的な本です。パタゴニアの歴史や理念、これからについて書かれています。

パタゴニアのことは正直、この本を読むまで詳しくなく、アウトドア用品は基本的にmont-bell、店舗で言うとWild One、Amazonとかで買っていましたが、この本を読んでから買い物自体考えさせられるようになりました。

この本から学べたことは

  • 買った物は最後まで使う(使い捨てはしない・直して使う・責任を持つ)
  • 良い物はシンプルであり、最終的にデザインも洗練される(美しいはず)
  • 多機能であるべき(何種類も必要な物を買わなくて良いように)
  • 取り扱いが難しい高品質製品は、高品質とは言えない

このようなことです。(他にも細かい事もありますが)

本の冒頭で、使い捨てするということは作った人に対してもそういう扱いをしているのと同じと言うような事が書かれています。(これは、序文のジャーナリストの言葉)

本来日本は、物を大事にする文化だったと思いますが、安くてまあまあ良い物が手に入るようになると直すよりも、買い直す方が良いというのが当たり前になりました。

本の中では、更にこのような文があって

『貧乏人に安物を買う余裕はない』

安物買いの銭失いを戒めるような1文ですが、確かにと思いました。

だからといって高い物を買おうということではなく、良い物の定義を自分なりにするのが大事かなと思っています。

私はこの本の影響もありますが、このブログでも何回か買い物について修理サービスがあるかどうかを調べてから買うようにしているという事を書いていますが、この本の影響もあります。

パタゴニアの製品は正直高いです。でも、長く使えるのは間違いないことと修理できることを考えると長期的に考えるとコスパが良いです。

パタゴニアの直営店にも何件か行ったことがありますが、修理のワークショップみたいのも定期的に行われているみたいで、いつかは参加したいと思っています。

そういう意味では、最近余白(空間)を作る為に物の整理をしていますが、捨てるよりも、やっぱり使えないかなと考えて、再度使ってみたりして、どうしても不要な場合に捨てるかメルカリで売るという判断をしています。

こん本を読んで、買い物だけでなく仕事をする上でも考えさせられるのが、良い物はシンプルである、簡素である。という事も書かれていて、私はプログラマーで仕様設計から携わるのですが、まさにシンプルであることがどれだけ重要であるかが身にしみて分かります。

お客様的には当然お金を払う以上、便利機能を沢山入れて欲しいという気持ちがありますが、ほんの少しでも機能を追加するだけで、他の機能との関わりが複雑になってしまい、予想しないようなエラーが発生する確率がどんどん上がっていき、どうしても保守性が下がってしまう。

自分の身を守るためでもあるし、お客様だって当然安定したものが良いに決まっているので、Mustではない機能は基本的に最初のリリースでは入れないように説明しています。

ただ、パタゴニアの製品は多機能であるという部分もあって、それとシンプル is bestをどう両立するかということも考えなければいけませんが、そこは今後の私の課題でもあります。

アウトドア好きはもちろん、仕事面、買い物や環境のことを改めて考えるきっかけになる本ですので、興味があるかたはぜひ読んでみてください。

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